住宅の通知表!「住宅性能評価」を正しく知ろう

住宅の耐震性や省エネ性を、わかりやすく把握するため数値化したものが「住宅性能評価」。
住宅ローンや保険料の優遇を受けられる場合もあり、省エネ意識の高まりも相まって、近年は性能評価を標準にする住宅会社も増えているようです。
住宅の通知表ともいえる住宅性能評価、詳しく解説します!

住宅性能評価とは?

耐震性や省エネ性など、「住宅の性能」は目に見えません。
過去、購入者が住宅性能の良し悪しを判断することは難しく、比較も簡単ではありませんでした。
そうした中、住宅の品質確保の促進等に関する法律が2000年に施行され、「住宅性能表示制度」が創設されました。
住宅の性能を、第三者機関が客観的に評価し、共通項目で表示する制度です。
住宅性能評価には、設計段階の図面審査による「設計性能評価」と、工事段階の現場検査による「建設性能評価」の2種類があります。

住宅性能表示制度の10項目

住宅性能評価の対象となる項目は、新築の場合10項目に分かれています。
そして、それぞれの項目ごとに「等級」によって性能を表示します。
①~④に関しては必須項目となっており、他は必要に応じての選択制となっています。

①構造の安定(耐震性等)風や積雪の影響、地震等による建物構造の安定性を評価
耐震性については倒壊や損傷のしにくさを等級1~3で表示します。
耐震等級3は建築基準法レベル(耐震等級1)の1.5倍の強さがあります。

②劣化の軽減…柱や壁、土台などの耐久性を評価
住宅に使用される材料の劣化の進行を遅らせるための対策がどの程度講じられているかを等級1~3で表示します。
等級3は3世代(概ね75~90年)まで構造躯体が持つことが想定されています。

③維持管理・更新への配慮…配管などの点検・清掃・補修のしやすさを評価
点検港が配置されているかなど、給排水管やガス管の維持管理(掃除、点検、補修)のしさすさを等級1~3で表示します。

④温熱環境・エネルギー消費量(省エネ性)…省エネ対策として、壁や窓の断熱性能、冷暖房・換気設備の性能などを評価
住宅の外皮(外壁、窓など)の断熱性能を等級1~4で表示します。
また、エネルギー消費性能(外皮の断熱性能、暖冷房、給湯などの設備の省エネ性能や太陽光発電などの創エネを総合的に評価)を等級1~5で表示します。

⑤火災時の安全…避難のしやすさ、住宅の燃え広がりにくさやなどを評価
耐火性は火災時の安全を確保するための対策について評価します。
外壁や窓についてはどれくらいの時間、加熱に耐えられるのかを等級により表示します。

⑥空気環境…シックハウス対策・換気を評価
住宅室内での健康への影響の原因として指摘されているホルムアルデヒドについて、建材からの発散量の少なさを等級1~3で表示します。

⑦光・視環境…東西南北および上方の5方向についての採光性能を評価

⑧音環境…おもに共同住宅を対象とした遮音性能を評価

⑨高齢者等への配慮…バリアフリー環境や段差など移動の安全性を評価
手すりの設置や段差の解消などの高齢者等への配慮のための対策がどの程度講じられているかを等級1~5で表示します。

⑩防犯…外部からの侵入防止対策など防犯対策を評価

 

住宅性能評価を受けるメリットは?

数値化されて比較しやすい

住宅の性能が数値化されているため、専門知識がなくても建物の性能を比較的容易に比べることができます。
また、評価書が交付されていることで、一般的な住宅に比べて優良な住宅であると判断することができます。

住宅ローンや地震保険が優遇される

住宅性能評価書の取得によって、金利の優遇が受けられるというメリットがあります。
住宅ローンの種類によっては、審査での物件検査の一部を省略することができます。
また、地震保険の割引を受けられる場合があり、耐震性能の等級に応じて割引率が変動します。

トラブル時に専門機関が対応してくれる

万が一住宅の建築請負契約や売買契約でトラブルが起きた場合でも、住宅の紛争を円滑・迅速に処理するための指定住宅紛争処理機関(各地の弁護士会)に申請し、対応してもらうことが可能になります。

欠陥住宅のリスクを減らせる

設計段階から建設段階まで評価が行われるため、建設業者は基準に沿って施工が求められます。
そのため住宅性能評価書が付いている住宅は、第三者の審査を受けながら慎重に施工されるため、欠陥の発生リスクが少なくなるといえます。

中古になっても売却しやすい

国が認める一定以上の性能基準を満たす住宅性能評価書付の物件は、中古であっても売却しやすくなる傾向があります。
数値化された明確な評価が付いている物件は、信頼性が高く魅力的に見え、買い手が付きやすくなります。

まとめ

住宅性能評価を受けるためには事前の相談・打合せが非常に大切になります。
コストにもかかわる需要な内容の為、十分な理解が必要です。
ひら木は、専門的な知識と経験により、最適でわかりやすいご提案をいたします。
ぜひお気軽にご相談ください。

ZEHビルダー

建築のひら木はZEHの普及に努めています!

ZEH(ゼッチ)とは、Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギーハウス)の略。

ネットゼロエネルギー住宅とは、建物の断熱化+機器の高効率化により、使用エネルギーを削減し、さらに、太陽光発電などの創エネルギーを用いることで、エネルギー収支がゼロになる住宅のこと。

建築のひら木のZEH普及実績と今後の目標

2025年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH目標値は100%
2023年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は100%
2022年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は84%
2021年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は100%
2020年度 戸建住宅の総建築数に対するZEH実績値は100%

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